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令和5年度補正予算が成立

 

1129日の参院本会議で令和5年度補正予算が可決、成立しました。一般会計の総額は131992億円です。

 

この内、経済産業省の予算は4.5兆円で、各種の補助金の予算が含まれています。

 

中小企業省力化投資補助事業(1,000億円)

 

中小企業生産性革命推進事業(2,000億円)

 

中小企業省力化投資補助事業は新設です。

 

ものづくり補助金やIT導入補助金などは中小企業生産性革命推進事業に含められています。

 

 

中小企業等事業再構築基金を活用して実施されてきた事業再構築補助金(5,000億円)については、行政改革推進会議での指摘を踏まえ「必要な見直しを行う」と注記されています。

 

 

中小企業省力化投資補助事業【1,000億円】

(中小企業等事業再構築基金の活用等含め総額5,000億円規模)

 

人手不足に悩む中小企業等のため、カタログから汎用製品を選んで行うような簡易なプロセスにより、省力化投資への支援を行うために新設されました。

 

一方、従来の事業再構築補助金は、経済構造の転換に挑戦する事業者、コロナ債務を抱える事業者等に支援先を重点化されるようです。

 

事業目的

中小企業等の売上拡大や生産性向上を後押しするために、人手不足に悩む中小企業等に対して、省力化投資を支援する。これにより、中小企業等の付加価値額や生産性向上を図り、賃上げにつなげることを目的とする。

 

事業概要

IoT、ロボット等の人手不足解消に効果がある汎用製品を「カタログ」に掲載し、中小企業等が選択して導入できるようにすることで、簡易で即効性がある省力化投資を促進する。

 

※なお、中小企業等事業再構築促進基金を用いて、これまで実施してきた、ポストコロナ・ウィズコロナ時代の経済社会の変化に対応するための新市場進出、事業・業種転換、事業再編、国内回帰又はこれらの取組を通じた規模の拡大等、企業の思い切った事業再構築の支援については、必要な見直しを行う。


 

中小企業生産性革命推進事業【2,000億円】

 

従来通り、ものづくり補助金、持続化補助金、IT導入補助金、事業承継・引継ぎ補助金が計上されました。

 

事業目的

生産性向上に取り組む中小企業・小規模事業者の設備投資、IT導入、国内外の販路開拓、事業承継・引継ぎを補助し、切れ目なく継続的に、成長投資の加速化と事業環境変化への対応を支援することを目的とする。

 

事業概要

(1)ものづくり補助金

中小企業等が行う、革新的な製品・サービスの開発、生産プロセス等の省力化に必要な設備投資等を支援する。

 

(2)持続化補助金

小規模事業者等が自ら経営計画を作成して取り組む販路開拓等の取組を支援する。

 

(3)IT導入補助金

中小企業等の労働生産性の向上を目的として、業務効率化やDXの推進、サイバーセキュリティ対策、インボイス制度への対応等に向けたITツールの導入を支援する。

 

(4)事業承継・引継ぎ補助金

 

事業承継・M&A・グループ化後の新たな取組(設備投資、販路開拓等)や、M&A時の専門家活用費用等を支援する。

 

来年度もものづくり補助金などは継続になりました。ただ、事業再構築補助金がどのように見直されるのか、たいへん気になるところです。