変革が先か、革新が先か

中小企業の経営者の方から、「革新(イノベーション)を生み出し、企業変革を起こしたい」という相談を受けることがあります。画期的な新製品や新サービスを生み出し、会社を新たな成長路線に乗せたいというご要望です。

 

しかし、お話しをうかがうと、お悩みをお持ちのことが少なくありません。

 

「社員が最低限許される行動しかとらない」

「顧客のニーズなどに対応する行動をとらない」

「従前のやりかたや規則に固執し、変化した状況に対応できない」

「新しいことを行おうとすると、既得権益のある従業員の抵抗を受けやすい 」

「社員個人の役割が明確に定められているため、個人間の相互作用があまり見られない 」

「革新の原動力の一つとなるコンフリクトが生じないため、革新が阻害されている」

 

このような状況では、革新に挑戦する前に、組織を変革する必要があります。

 

では、どのように企業変革を起こせばよいのでしょうか。

 

第一に行うべきことは、経営者が陣頭指揮をとって、社員に対し、「革新への挑戦」が緊急課題であるという認識を徹底させることです。この認識が徹底できなければ、革新に向かって社内のベクトルを束ねることができず、「革新への挑戦」が実現しません。

 

 

緊急課題であるという認識を徹底してきたという確信が得られたら、「革新への挑戦」を推進する強力なチームを結成し、ビジョンを策定します。次に、チームによるビジョンの実現を強力にサポートし、小さくても構いませんので、早急に成果を上げます。そのような成果が継続的に生まれてくるようになると、社内で「革新への挑戦」への行動が定着してきます。

 

 

 

 

 

 

 

  

 

ジョン P. コッター

「チェンジ・リーダーの8つの心得 企業変革の落とし穴」

ダイヤモンド・ハーバード・ビジネス・レビュー

200210月号 p14-26

 

 

このように、新製品・サービスの創出などの革新を目指すための技術的なアプローチだけでなく、革新を生み出すための組織的なアプローチが重要になります。

 

経営者が社員に、緊急課題であるという認識を徹底させるような組織的なアプローチでは、経営者の右腕になってくれる社員が見当たらないことがあります。多かれ少なかれ、社員は従前のやり方、考え方を引きずっており、それを疑問視したり否定したりすることができないからです。

 

 

そのような時にこそ、第三者の視点から、経営コンサルタントのアドバイスが効果を発揮します。